「20代が貯金と投資の割合を決めるときはどんなことに気を付けるべき?」
「将来のための投資はどんな方法がある?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
20代の早いうちから貯金と投資の割合を考えておくことで、将来的な支出に備えることができます。
本記事では20代が貯金と投資の割合を考えるときのポイントや20代におすすめの投資方法を紹介します。
20代から貯金や投資を始めたい人はぜひ最後までご覧ください。
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「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)」によると、20代における保有金融資産の割合は以下の通りです。
20代が保有している金融資産の半分以上は預貯金であり、投資信託や株式、債券などの有価証券の割合は全体の3割以下です。
また「2021年度(令和3年) 証券投資に関すまたる全国調査(個人調査)」によると、20代が月々の収入から金融商品にまわす割合は、男女いずれも「10%未満」あるいは「金融商品に回していない」という人が半数近くになっています。
このことから、20代で収入の一部を何かしらの投資に回している人は少数派であることが分かります。
20代で投資を行っている人はまだまだ少ないのが現状ですが、早いうちから資産運用を始めるとさまざまなメリットがあります。
ここからは20代で投資を始めるメリットを紹介します。
20代の若いうちから投資を始めることで、20年以上の長期にわたって資産形成が可能です。
長期投資を行うことで、一時的な値動きでも一喜一憂せず、長い目で見て利益が出るまで待っていられます。
20代から投資を始めることで時間を味方につけることができます。
20代から投資を始めると複利効果で資産を増やせる可能性が高くなります。
複利効果とは得られたリターンを投資元本に再投資することで、受け取る利益がさらに大きくなるしくみのことです。
長期間投資をすることで複利効果がはたらき、より多くのリターンを得られる可能性があります。
20代は30代以降に比べると自分に使える時間が多く、投資のリスクを取りやすいというメリットもあります。
投資のリスクを取ることで、より高いリターンを得られる可能性があるでしょう。
また、万が一大きく損失が出てしまった場合でも経験として勉強になるので、投資を始めるなら早いうちが良いと言えます。
若いうちから投資を始めておけば、老後の生活資金の準備にしっかり備えることが可能です。
老後2000万問題が騒がれている中、将来有意義な老後を過ごすためには十分な資金準備が不可欠です。
早めにコツコツと老後の資金を備えておくことで、将来的な不安の解消につながるでしょう。
20代は貯金や投資を始めるのに良いタイミングですが、貯金と投資のバランスを考えるときはいくつか気を付けるべき点があります。
20代が貯金と投資の割合を考えるときの注意点について紹介します。
20代で貯金と投資の割合を考える前に、目標金額を設定しておくことが大切です。
目標金額を決めておくことで、貯めたお金を将来何にいくら使いたいのか明確にできます。
ゴールが明確になれば、毎月いくらを貯金すればいいのか、投資に回すお金はいくらにすればいいのか計画しやすいでしょう。
貯蓄のモチベーションを保つためにも、まずは目標とする金額を決めておく必要があります。
貯金や投資の割合を考えるときは、先にすぐに使うお金としばらく使う予定のないお金を区別しておきましょう。
投資は使途のない余剰資金で行うのが一般的であり、使うお金は別で確保しておく必要があります。
家賃や生活費などの生活防衛資金に充てるお金は、現金として残しておくようにしましょう。
投資をしていると、下げ相場となり一時的に損失が出る場合がありますが、すぐに資金化せず投資を継続するようにしましょう。
短期的には損失であっても、長期的に見ることで相場が回復することも少なくありません。
損失が出てしまったからといってすぐに損切りしてしまうのではなく、静観して相場が戻るのを待つと良いでしょう。
20代からの投資はまとまったお金を運用するよりも、積立投資などの少額投資から始めることをおすすめします。
20代は貯金や投資に充てられるお金が限られていることも多いので、無理のない範囲で少しずつ投資を続けると良いでしょう。
少額から投資を始めることで、投資の仕組みやリスクの勉強にもなります。
少額投資であっても長い目で見ると大きなリターンにつながる可能性があるため、細く長く続けてみましょう。
20代が今後の人生において必要になるお金とは、具体的にどのようなものなのか気になる人も多いでしょう。
必要になるお金を把握した上で、今のうちからいくら貯金や投資をすればいいのか計画を立てることをおすすめします。
20代が今後のライフイベントで必要になるお金について見ていきましょう。
結婚資金は20代半ば~30代にかけて必要になる資金です。
指輪や結婚式、新婚旅行など、結婚にはさまざまなお金がかかります。
結婚資金として必要になる費用の平均は約371万円といわれているので、早めに貯蓄を始めておくことが大切です。
(参考:ゼクシィ「相場から自己負担金、支払い時期まで分かる【「結婚式のお金」基礎知識】」)
いつかはマイホームを持ちたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
マイホームに必要となる金額の相場は、立地や戸建て、マンションなどの違い、土地購入の有無などによって変わります。
住宅金融支援機構が行ったフラット35利用者調査によれば、マイホームに必要な金額は全国平均で2000万円〜4500万円ほどとなっています。
(参考:住宅金融支援機構「2021年度 フラット35利用者調査」)
しかし住む地域によって大きく金額が変わるので、自分の住んでいるエリアの相場を調べておきましょう。
子どもの教育にかかるお金も、20代が今後のライフイベントで必要になる資金の1つです。
内閣府の調査によれば、幼稚園から大学まで国公立に通った場合には子ども1人あたり約1147万円の教育資金がかかるといわれています。
(参考:内閣府「(1)育児・教育費用負担の重さ」)
私立の学校に通った場合はさらに多くの資金がかかることになるでしょう。
20代が今後のライフイベントで必要になるお金には老後資金も含まれます。
金融審議会 市場ワーキング・グループの報告書「高齢社会における資産形成・管理」によると、老後の収入・支出は毎月5万円の赤字が出ると言われています。
赤字の分は自分自身の貯蓄から賄わなければいけません。
人生100年時代と言われている現代、老後が30〜40年間と考えると最低でも1800〜2400万円ほどの貯蓄が必要です。
そのため若いうちから少しずつ貯金や投資で老後資金を準備することが大切です。
ここからは20代で投資を始めるときにおすすめの方法を紹介します。
金融資産によって特徴が異なるので、自分に合った投資方法を選びましょう。
20代の投資初心者におすすめなのが投資信託での資産形成です。
投資信託とは投資家から資金を集め、その資金で専門家が資産の種類や配分を決めて運用するしくみの金融資産です。
運用自体はプロに任せられるので、投資経験が浅い人でも始めやすい方法といえます。
金融機関にもよりますが、投資信託は100円から投資が可能なので、少額で長期投資をしたい人にもおすすめです。
20代から投資を始めるなら、株式投資もおすすめです。
株式投資は株価の取得金額から値上がりすることで利益を狙えるだけでなく、配当金や株主優待などのメリットもあります。
値動きが大きいというデメリットはありますが、20代の若いうちはリスクを取りやすい時期でもあるため、少額から挑戦してみても良いでしょう。
20代から将来に向けて長期投資をするなら個人年金保険での運用も良いでしょう。
毎月もしくは毎年支払った保険料は満期まで運用され、将来の年金に上乗せして受け取れます。
外貨建てであれば高金利で運用できて、為替差益によって増やせる期待もあります。
期間を決めた上で将来に備えて運用するなら、個人年金保険がおすすめです。
20代は投資を始めやすいタイミングですが、成功させるためにはいくつかポイントを押さえておくことが大切です。
20代が投資を成功させるためのコツを3つ紹介しますので参考にしてください。
20代から投資を始めるときは、投資の勉強や情報収集を積極的に行いましょう。
若いうちから投資の知識を身につけておくことで、金融リテラシーが高まり自分に合った投資方法を知ることができます。
相場や金融商品に関する情報を集め、自分自身の知識を深めましょう。
20代に限らず言えることですが、投資を始めるときは目的を明確にしておくことが大切です。
投資の目的によって適切な投資先やリスクの取り方が変わります。
例えば、老後資金の準備のためであれば投資信託を少額で長期間積立購入をするなど、目的に合わせて投資方法を選びましょう。
20代からの投資を成功させるためには、長期的な目線で投資を行うことも大切です。
投資はリスクが伴うものであり、マーケットの状況によっては相場が下落することもあります。
長期的な目線で投資を行うことで、一時的な下落に一喜一憂せず投資を続けることが可能です。
また長期投資は複利効果を活用して大きく資産を増やせる可能性があります。
特に老後資金など30~40年先のための投資については、長期投資が有効といえるでしょう。
本記事では20代が貯金と投資の割合を考えるときのポイントや20代におすすめの投資方法について紹介しました。
20代が貯金と投資の割合を考えるときは、目標金額の設定やお金の区別など事前準備が必要です。
20代の投資では一時的な損失に耐える、少額投資からスタートすることも大切なポイントです。
自分に合った貯金・投資の割合を決めて、20代からの貯蓄を成功させましょう。