近年、40代でライフステージが落ち着いたことをきっかけにマンションの購入を検討している方が増えています。しかし「40代でマンションを購入して本当に大丈夫かな? 」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、40代でマンションを購入するメリットと注意点を解説します。マンションの選び方を押さえて、快適な住まいを見つけましょう。
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昨今の晩婚化や転職ブームにより、40代でようやくライフステージが落ち着いて、マイホームの購入を考えている方も多いでしょう。結論から言うと、40代でもマンションの購入は可能です。
実際に、国土交通省の調査でも40代でマンションを購入している方が多いことがわかります。
購入したマンション | 40代で購入した割合 | |
一次取得 | 分譲集合住宅 | 26.2% |
既存(中古)集合住宅 | 27.6% | |
二次取得 | 分譲集合住宅 | 24.4% |
既存(中古)集合住宅 | 19.0% |
引用:国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」
一次取得とは、賃貸や実家など持ち家以外の住まいから初めてマンションを購入した方の割合です。二次取得は持ち家に住んでいる状態から買い替えをした方の割合となります。
近年、マンションの資産価格が高騰していることもあり、住み替えるケースも増えてきていますが、40代はまだまだ一次取得者が多いことがわかるでしょう。
40代でマンションを購入する方が多い理由の一つに、この年代における購入のメリットが多い点も挙げられます。
では、40代でマンションを購入するメリットを見ていきましょう。
40代になると、子どもの人数や夫婦二人での生活、一人暮らしなど、家族の構成やライフステージが見えてきます。そのため、将来の生活に最適な間取りや広さを選びやすくなる点がメリットです。
例えば、子どもが独立する時期が近い場合は、将来夫婦二人で快適に過ごせるコンパクトな住まいを選ぶことができるでしょう。まだ子育てが続く家庭であれば、家族全員がゆったりと暮らせる広さや部屋数を重視することが選択肢として考えられます。
家族構成が安定しているからこそ、将来を見据えた住まいを計画的に選ぶことができ、長く快適に暮らせる環境を整えられるでしょう。
40代は多くの方にとってキャリアが成熟し、収入が安定して増える時期です。そのため、住宅ローンの返済に必要な資金を無理なく確保でき、月々の返済をしやすくなります。
また、収入が増えることで、ローン審査に通りやすく、金利が低い条件で借り入れできる可能性もあるでしょう。今後、収入に余裕があるときは、繰り上げ返済をしてローンの総返済額を減らしたり、返済期間を短縮したりもできる点も大きなメリットです。
40代の方は、これまでの長い社会生活により、クレジットカードの利用やローンの返済など、安定した信用情報を積み重ねている場合が多いです。信用情報は、住宅ローンの審査で重要な要素になります。
信用履歴があるとローンの審査に通りやすく、融資限度額が増える可能性があるので、希望のマンションを購入できるでしょう。ただし、転職したばかりで勤続年数が浅い場合やローンの滞納履歴がある場合は、審査に通りにくい可能性があるため注意が必要です。
40代でマンションを購入するメリットが多い反面、現在の経済事情やライフステージによっては注意すべき点もあります。購入したマンションに長期的に住み続けるためにも、注意点も忘れずにチェックすることをおすすめします。
ここからは、40代でマンションを購入する場合の注意点を見ていきましょう。
住宅ローンは、返済期間を長くすると月々の返済額を抑えやすくなります。しかし、40代でローンを組むと、定年退職以降の返済年数が長くなってしまいます。このことから、確実に返済できるよう、返済期間が短く設定されることが多いので注意しましょう。
住宅ローンの返済期間が短いと、毎月の返済額が多くなるため、家計に負担がかかる可能性があります。また、生活費や将来のための貯蓄に充てる余裕が少なくなることも考えられるでしょう。
そのため、40代でのマンションの購入を検討する場合は、無理のない返済プランを組むことが大切です。
40代で住宅ローンを組むと、返済期間が20〜30年になるケースが多く、定年退職後もローンの支払いが残る可能性があります。定年退職後は収入が減少する場合が多いので、年金や退職金だけで生活費と住宅ローンの支払いを両立させることは難しいでしょう。
住宅ローンが残っていると、老後の生活に大きな負担をかける可能性があるため、購入時には返済計画を慎重に立てなくてはいけません。返済期間や月々の返済額を見直したり、繰り上げ返済を検討したりして、退職後の経済的な負担を軽減しましょう。
ライフスタイルや家族構成の変化、健康状態の悪化や仕事の都合による転勤など、年齢を重ねるにつれて予想外の出来事が起こる場合があります。事情によっては、購入したマンションを手放さなければならない状況になる可能性も考えられるでしょう。
しかし、購入したマンションが希望通りの価格で売れるとは限りません。特に、住宅ローンが残っている状態で売却をする場合は、マンションの資産価値が低いと、売却時に損失が出るおそれがあります。
そのため、マンション購入時には将来のリスクを考えて物件選びをする必要があるでしょう。
40代でマンションを購入する場合、長期的な視点で選ぶことがおすすめです。今後、住み続けたい物件であるかを慎重に判断するようにしましょう。
ここからは、40代でマンションを購入する場合の選び方を解説します。
今は、家族構成も多様化しており、一人暮らしや夫婦二人で住むケースも多くなっています。そのため、自分たちのライフスタイルに合った物件を選ぶことをおすすめします。
通勤の利便性や家族構成を考えるのはもちろん、コンパクトでメンテナンスがしやすい物件や、趣味に合わせたエリアを選ぶのもよいでしょう。家の広さや価格だけにこだわらず、長く快適に暮らせる住まいであるかが大切です。
40代はまだ現役で働いている時期ですが、購入したマンションには長く住む可能性が高いため、老後を見据えて選ぶとよいでしょう。
例えば、バリアフリー設計のマンションは、移動や生活の負担を軽減できます。また、将来車を手放すことを考えると、医療機関やスーパーマーケットなど、生活に必要な施設が近くにあるエリアを選ぶ点も大切です。
40代から老後の生活を見据えた物件選びをして、将来も安心して快適に暮らせるマンションを手に入れましょう。
資産価値の高い物件を選ぶと、将来的に売却や賃貸を考える場合に有利になるのでおすすめです。
例えば、駅に近かったり、商業施設や教育機関が充実していたりと、立地がよいマンションは資産価値が高くなるポイントとなるでしょう。ほかにも、築年数が新しいマンションや管理体制がしっかりしているマンションも資産価値が維持されやすいです。
資産価値の高い物件を選ぶことで、老後の資産としても安心できるでしょう。
将来のことを考えて、騒音や人混みの少ないエリアに位置し、周囲の環境が落ち着いているマンションを選ぶこともおすすめです。同じく落ち着いた生活を求める入居者が多いと、近隣トラブルのリスクも低いため安心できます。
また、セキュリティがしっかりしている物件や管理が行き届いたマンションは、安心して長く暮らせるのでストレスが少なく、心地よい暮らしを送れるでしょう。
40代でマンションを初めて購入した方の割合を見ると、新築マンションの割合が26.2%、中古マンションの割合が27.6%と同じくらいの比率でした。実際に、新築か中古のどちらのマンションにするかを悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
しかし、ライフスタイルやマンションに求める項目によって異なるため、一概にどちらがおすすめとは断言できません。どちらを選ぶかは予算や立地、住み心地など自分の優先事項に合わせて決めるとよいでしょう。
では、それぞれのおすすめポイントを解説します。
新築マンションがおすすめな方の特徴は、最新の設備やデザインを重視し、手間をかけずに快適な生活を始めたいと考える方です。
新築マンションは、最新の建築基準を満たしており、耐震性や断熱性などが高く、安心して長く住むことができます。また、初期のメンテナンス費用が少ないため、仕事や家事で忙しく物件の維持管理に手間をかけたくない方にも向いているでしょう。
さらに、新築マンションは保証が充実しているため、万が一のトラブル時にもサポートが受けられます。最新の環境や便利さを重視する方におすすめです。
中古マンションがおすすめな方の特徴は、予算内で広めの住居や立地条件のよい物件を求める方です。中古マンションは、新築に比べて価格を抑えられている場合が多く、同じ予算でより広い部屋や利便性の高いエリアに住むことができます。
また、購入前に実際の物件を見て、周辺環境や管理状況を確認できるため、生活をイメージしやすい点も魅力です。もし、設備に不満がある場合は、価格を抑えた分をリフォームやリノベーションに投資して、自分好みの住まいにアレンジするのもよいでしょう。
コストパフォーマンスを重視し、立地や広さを優先したい方は中古マンションがおすすめです。
40代でマンションの購入は遅いと思われがちですが、実際は40代で購入している方も多く、実現できる可能性は十分高いでしょう。特に、40代は経済的にも安定しており返済計画が立てやすいため、無理のない返済も可能です。
しかし、マンション選びを間違えると長期的に住むことが難しくなったり、老後の返済が厳しくなったりと、注意点があることも忘れてはいけません。
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