年々マンションの価格が高騰していることもあり、できるだけ早く買いたいと考えている方は少なくないでしょう。しかし、マンションは買ってはいけない時期があるため、注意が必要です。
購入してから「こんなはずではなかった……」と後悔しないためにも、適切なタイミングを見極めましょう。
この記事では、マンションを買ってはいけない時期を解説します。マンションの購入を検討している方は参考にしてください。
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マンションはいつ買ってもよいと思う方も少なくありません。しかし、マンションは買ってはいけない時期があるので注意しましょう。マンションを買ってはいけない時期を知らずに購入すると、後悔するかもしれません。
マンションを買ってはいけない時期に共通するのは、今後の状況が不確定である時期です。ライフステージや経済状況、将来の住まいなどが決まっていないと購入したマンションと生活が合わなくなってしまうおそれがあります。
では、具体的にどのような時期は避けるべきなのか、シーン別に見ていきましょう。
ライフステージを考えずにマンションを購入してしまうと「家族が増えて部屋が足りなくなった」「引越しをしてマンションを手放すことになった」などの失敗をするおそれがあります。そのため、今後のことを考えた上でマンションを購入しなければいけません。
まずは、ライフステージの視点からマンションを買ってはいけない時期を見ていきましょう。
将来の家族構成が決まっていない場合は、マンションを買うことをおすすめしません。具体的には、結婚をしていない方や結婚をしても子どもを産むか悩んでいる方が挙げられます。
最近は、ライフプランも多様化しているため、パートナーとの2人暮らしや一人暮らしを続ける方も少なくないでしょう。しかし、今後家族が増えることになった場合、途中でマンションが狭くなったり、部屋が足りなくなったりする可能性があります。
今後、別の地域に引越す可能性がある場合や、転勤を考えている場合などライフスタイルが決まっていない時期もマンションを買うのは避けましょう。特に、仕事が不安定な状況や親や親戚の介護などで、将来の住まいが不確定な場合はおすすめしません。
もし、途中で住まいを変えなければいけなくなったら、マンションを売ったり、住宅ローンを払い続けたりと損をしてしまうおそれがあります。無駄な費用を払わないためにも、ライフスタイルが決まってからの購入がよいでしょう。
今後の生活が安定しているように見える定年退職をした時期ですが、住宅ローンを使ってマンションを購入することはおすすめしません。60歳以上の場合、住宅ローンの審査に通らない可能性が高く、購入する場合は一括購入をしなければいけないケースがほとんどです。
退職金で一括購入した場合でも、今後、固定資産税や修繕費などを払い続ける必要があります。そのため、貯金が十分にない場合、途中で支払い不能に陥るおそれもあるでしょう。
マンションの購入を考えている場合は、遅くても50代のうちに購入することをおすすめします。
転職直後は、住宅ローンの審査に通りにくいので、マンションの購入は避けた方がよいでしょう。住宅ローンの審査は、会社の規模や信用情報も大切ですが、勤続年数を重要視する傾向があります。
転職をした直後は勤続年数が短く、安定した職か判断しにくいため、不利にはたらくおそれがあるでしょう。また、住宅ローンの審査の際は、前年の源泉徴収票を提出します。前年と現在で勤務先が変わっている場合、収入も変わっている可能性が高く、審査に影響する可能性も考えられるでしょう。
転勤の可能性がある時期は、マンション購入後に引越しをしなければいけないおそれがあるため、マンションを買うことはおすすめしません。購入したマンションを売却したり、賃貸に引越しをするために物件を探したりと、手間と費用が余分にかかってしまいます。
転勤が多い職業の場合は、転勤の時期が落ち着いてから、マンションを購入するようにしましょう。すぐに購入できるに、あらかじめ購入費用を用意しておいたり、マンションの候補を決めておいたりと、準備しておくことをおすすめします。
マンションは人生のなかでも、トップレベルといってよいほど高額な買い物です。そのため、お金の動きが不安定な期間は、マンションの購入を控えた方がよいでしょう。購入するマンションを金額だけで決めてしまわないためにも、経済状況が安定しているときに検討するのがおすすめです。
次に、お金の視点からマンションを買ってはいけない時期を見ていきましょう。
子どもの進学や結婚式の予定など、経済的に余裕がない時期はマンションの購入をおすすめしません。マンションの購入には、物件自体の費用だけではなく、諸費用がかかります。
オプションや家具、家電などを追加で購入する場合は、さらにお金がかかるでしょう。家族で引越しをする場合は、大掛かりになるため引越し費用も高額になります。
経済的余裕がない状況で無理に購入すると、病気や残業代のカットなど、金銭的に厳しい状況に陥ったときに支払いができなくなるおそれがあるので、購入は控えた方がよいでしょう。
今後子どもを塾に通わせる予定や、パートナーが仕事をやめる予定など出費や世帯収入の変化がありそうな場合は、マンションを買う時期ではないでしょう。今の支払いは問題なくても将来的に住宅ローンの支払いが厳しくなる可能性があれば、マンションの購入予算を見直さなければいけません。
完済できるか不安な場合は、無理に購入せずに、住宅ローンの返済計画を立て直しましょう。
住宅ローンの金利は、以前と比較すると低金利になっており、国全体で持ち家の購入を推奨する取り組みが充実しています。しかし、マンションを購入するタイミングで住宅ローンの金利が上昇した場合は、購入を控えた方がよいでしょう。
単純に、住宅ローン金利が上昇すると返済額が増えるため、毎月の負担が増えてしまいます。また、総返済額も変わるため、マンションの予算自体を見直す必要も出てくるかもしれません。
購入を考えているマンションが予算ギリギリの場合は、契約する住宅ローンや購入価格を再検討しましょう。
マンションは、年々価格が高騰していることもあり「できるだけ早く購入を決めたい」と考えている方も少なくないでしょう。しかし、焦って購入して「もっと別のマンションも見ればよかった」と後悔することは避けたいものです。
最後は、環境の視点からマンションを買ってはいけない時期を見ていきましょう。
希望の地域に好みの物件がない場合は、無理してマンションを購入してはいけません。無理に購入すると、何十年と住み続けるため、後悔しながら住む可能性もあるでしょう。
マンションは、転勤が多い時期やライフステージが変わりやすい時期によっても、売りに出される物件の数が異なります。供給が少ない状態でマンションを探しても、選択肢が少ないため、ピンとくるものがなければ待つようにしましょう。
なかには、子どもの進学や同居を理由に、同居人や親からマンションの購入を急かされている方もいるかもしれません。しかし、焦って決めようとすると判断能力が鈍ってしまい、落ち着いて考えたら「そこまでよい物件ではなかった」などのケースも考えられます。
悪質な不動産業者だと、一緒になって急かして購入を煽る場合もありますが、長年そのマンションに住むのは自分です。納得できないまま購入の手続きをしても、モチベーションは上がらないでしょう。
購入を失敗しないためにも、落ち着いて物件を選ぶことをおすすめします。
ここまで、マンションを買ってはいけない時期を紹介しましたが、逆にマンションを買った方がよい時期もあります。
必ずしも「このタイミングで買うべき」と決まっていませんが、マンションの購入の目安としてご参考ください。
結婚や出産などライフステージの変化をきっかけに、マンションを購入する方は少なくありません。家族が増えたタイミングであれば、大きめの部屋を探したり、子どもを育てやすい環境に住んだりと、将来のことを考えた住まいを選べます。
また、結婚を考えていない方でも、転勤や親や親戚との同居がなさそうだと判断した時点でマンションの購入に踏み切るのもよいでしょう。近年では単身者用のマンションも多く販売されているため、選択肢が多くあります。
今後子どもにかける費用や介護にかける費用、退職金の使い道など、将来のお金の使い道が決まった時点でマンションの購入を考えるのもよいでしょう。
予想外の出費がかかるリスクが減るので、住宅ローンの返済計画を立てやすくなります。また、住宅ローン以外の出費を把握していると、マンションの購入も予算が決めやすいメリットもあるでしょう。
好みのマンションに出会ったタイミングで購入するのもおすすめです。基本的に物件は早いもの勝ちなので、人気がある物件は当然すぐに売れてしまいます。
そのため、購入を逃してしまうと「やっぱりあのマンションがよかった」「あのとき買っていれば……」と後悔するケースも珍しくありません。自分のなかで納得できるマンションが見つかったら、すぐに決断するのもよいでしょう。
お金がネックでマンションの購入を決断できない場合は、中古マンションが安くなる時期を狙うのもおすすめです。
中古マンションは、価格が決まっているわけではありません。売主が周辺の相場やマンションの価値を踏まえた上で設定しているため、途中で値下がりするケースもあります。
中古マンションが安くなる時期のポイントは、不動産の繁忙期と閑散期にあります。
中古マンションの価格が下がりやすい時期は、7月〜8月と11月〜12月です。就職や転勤のシーズンを終えて、閑散とするシーズンのためマンションも値下がり傾向にあります。また、年末年始も物件を探す方が少ないため、閑散期となるでしょう。
繁忙期に売れなかったマンションの価格交渉に応じてくれたり、不動産業者がじっくりと時間をかけて対応してくれるケースが多いので、特に引越しの時期が決まっていない場合は狙ってみるのもおすすめです。
ただし、価格だけを求めてしまい「安かろう悪かろう」にならないように注意しましょう。
多くの年齢層で人気のあるマンションですが、買ってはいけない時期があるため注意が必要です。特に、今後の状況が不確定である時期は、購入してから自分の生活と合わなくなる可能性も考えられます。
せっかく購入したマンションを手放すことにならないためにも、ライフプランや今後の出費を計画的に立てて、後悔のない購入をしましょう。
弊社では住宅購入前後に特化してお金の相談を承っております。マンションを購入するタイミングに迷っている方や、住宅ローンの返済計画を立てたい方はお気軽にお問い合わせください。