「40代で貯金5,000万円を達成している人はどれくらいいるの?」
「40代で貯金5,000万円を達成するための方法は??」
このように考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、40代で貯金5,000万円を達成している人の割合や、おすすめの貯金・投資方法について紹介しています。
貯金や投資をしたいと考えている人にとって有益な情報を記載していますので、是非最後までご覧ください。
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まず、貯金5000万円を達成している人の割合について見ていきましょう。
準富裕層とは、所得や資産などの面で一定の豊かさを持っている人の中で、一般的には「貯金が貯金が5000万円以上1億円未満の人」のことを指します。
2023年3月1日に野村総合研究所がリリースしたレポートによると、純金融資産保有額の階層は以下のように定義されています。
純金融資産保有額 | |
超富裕層 | 5億円 |
富裕層 | 1億円以上5億円未満 |
準富裕層 | 5,000万円以上1億円未満 |
アッパーマス層 | 3,000万円以上5,000未満 |
マス層 | 3,000万円未満 |
今回は、5,000万円以上1億円未満に該当する「準富裕層」について解説していきます。
それでは、準富裕層はどれくらいの割合なのでしょうか。
先ほども紹介した野村総合研究所のレポートをもとに紹介していきます。
世帯数 | 全体の割合 | |
超富裕層 | 9.0万世帯 | 約0.16% |
富裕層 | 139.5万世帯 | 約2.57% |
準富裕層 | 325.4万世帯 | 約6.01% |
アッパーマス層 | 726.3万世帯 | 約13.41% |
マス層 | 4,213.2万世帯 | 約77.82% |
つまり、貯金5,000万円以上を達成している世帯は全体の約8.74%となります。
次に、年代別の準富裕層の割合を見ていきましょう。
知るぽるとが発表している「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)」によると、年代別の金融資産非保有世帯を含む金融資産保有額ごとの割合は以下の通りです。
~1,000万円 | 1,000~3,000万円 | 3,000万円~ | 無回答、非保有 | |
20代 | 54.7 | 2.0 | 0.7 | 42.7 |
30代 | 55.3 | 13.0 | 2.4 | 29.4 |
40代 | 46.8 | 15.9 | 5.2 | 32.2 |
50代 | 37.3 | 19.6 | 10.5 | 32.6 |
60代 | 33.4 | 21.3 | 19.2 | 25.9 |
70代 | 33.4 | 25.0 | 17.6 | 24.0 |
知るぽるとの調査では、5,000万円以上ではなく「3,000万円以上」で分類されている点には注意が必要です。
そこで、先ほど紹介した野村総合研究所の調査と組み合わせて年代別の準富裕層の割合を推測していきましょう。
野村総合研究所の調査によれば、3,000万円以上の資産があるのは1,200.2世帯です。
また、5,000万円以上の資産があるのは473.9世帯であるため、3,000万円以上の世帯の中で5,000万円以上の資産を保有している割合は約39.4%ということになります。
つまり、年代別の準富裕層の割合は以下のようになります。
準富裕層の割合 | |
20代 | 約0.27% |
30代 | 約0.94% |
40代 | 約2.04% |
50代 | 約4.13% |
60代 | 約7.56% |
70代 | 約6.93% |
40代で貯金5,000万円以上を達成している「準富裕層」の割合が全体の約2.04%であることが推測できます。
40代で貯金5,000万円を達成する人には以下の4つの特徴が考えられます。
・年収が高い職業の人
・共働き夫婦で高所得層の人
・堅実に貯金をしてきた人
・退職金や相続で資産を受け継いだ人
それでは順番に見ていきましょう。
40代で貯金5,000万円を達成する人の1つ目の特徴は、年収が高い職業の人です。
収入が高ければ、それだけ貯金5,000万円を達成できる可能性が高くなります。
具体的には、弁護士や医者、経営者などが挙げられるでしょう。
知るぽるとが発表している「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」によると、40代が年間手取り収入から貯金できている割合は以下の通りです。
~10% | 10~20% | 20~30% | 30%~ | |
40代 | 47.5 | 25.7 | 14.0 | 12.7 |
※「~10%」の中には「貯蓄なし」の人も含まれています。
例えば、年収の10%を貯金に回すことを想定すると、5,000万円の貯金を達成するのにかかる期間は以下の通りです。
500万円 | 1,000万円 | 2,000万円 | 3,000万円 | |
年収の10% | 50万円 | 100万円 | 200万円 | 300万円 |
要する期間 | 100年 | 50年 | 25年 | 約17年 |
このように、年収が高ければ貯金に回せる金額も高くなるため、当然のように5,000万円の貯金を達成するための期間が短くなります。
40代で貯金5,000万円を達成する人の2つ目の特徴は、共働き夫婦で高所得層の人です。
近年、結婚をしても女性が働き続ける家庭が増えている中で、夫婦ともに年収が高い職業であれば貯金5,000万円を達成できる可能性が高くなります。
医者や弁護士でなくとも、夫婦ともに大手企業に勤務することで、世帯年収で考えれば同等の金額を稼げる可能性もあります。
先述した通り、収入が高くなれば貯金に回せる金額も大きくなるため、共働き夫婦で高所得層の人も準富裕層に仲間入りできる可能性が高いと言えるでしょう。
40代で貯金5,000万円を達成する人の3つ目の特徴は、堅実に貯金をしてきた人です。
若いうちから無駄遣いをせずに貯金や投資をしていた人は、貯金5,000万円を達成できる可能性が高くなります。
年収が高い職業についていない場合でも、固定費の削減などの節約をして浮いたお金をコツコツと貯金や投資に回すことで十分に達成することができます。
つみたてNISAなどの制度を活用した資産形成のシミュレーションは後述します。
40代で貯金5,000万円を達成する人の4つ目の特徴は、退職金や相続で資産を受け継いだ人です。
長年勤務していた職場を退職した際の退職金や、親から資産を受け継いだ場合にもまとまった金額が手に入るケースがあります。
厚生労働省が平成30年に実施した就労条件総合調査結果によると、勤続20年以上で45歳以上の退職者における退職金の平均額は1,983万円となっています。
つまり、定年退職までに約3,000万円の貯金ができていれば、退職時点において準富裕層の仲間入りをすることになるでしょう。
また、日本総研の調査結果によると、一人当たりの保有資産額の平均値が1,470万円となっています。
公益財団法人 生命保険文化センターによると日本人の平均寿命は男性が81.47歳で女性が87.57歳であるため、やはり40代で資産を引き継ぐケースが多いと考えられます。
40代で約1,500万円の資産を引き継ぎ、定年退職も同時期となると約3,500万円の資産が一気に手に入ることになるため、それまでに1,500万円の貯金ができていれば、準富裕層の仲間入りができることになります。
40代で貯金5,000万円以上の人はどんな働き方をしているのでしょうか。
今回は以下の3つを紹介します。
・起業
・副業
・専門的な仕事
それでは順番に見ていきましょう。
まずは、起業です。
起業に成功して高い年収を稼ぐことで、準富裕層に近づく人もいます。
現在勤めている会社を退職して起業するケースや、副業で稼げるようになって起業するケースなどもあります。
勤務先で昇給や出世が見込めない場合には、自分で起業することも選択肢の一つとして検討してみましょう。
次に、副業です。
本業で安定的な収入を得ながら副業に取り組むことで、プラスアルファの収入を得ることができます。
本業で生活費を稼ぎながら、副収入で10万を稼げるようになるだけで、準富裕層に大きく近づくことができるでしょう。
次に、専門的な仕事です。
専門的な仕事をしている人は、年収が高い傾向にあります。
具体的には、公認会計士や経営コンサルティング、パイロットなどが挙げられます。
専門性を持った仕事は他人にはできない仕事であるため、希少性が高く、替えの効かない存在となるでしょう。
専門性のある仕事ごとの平均年収は以下の通りです。
弁護士 | 公認会計士 | パイロット | 医者 | |
平均年収 | 971万円 | 746万円 | 1,600万円 | 1,428万円 |
専門性の高い仕事であれば高い年収を得ることができ、準富裕層への近道にもなるでしょう。
40代が貯金5,000万円を達成するための方法として、以下の4つを紹介します。
・つみたてNISA
・iDeCo
・貯蓄型保険
・不動産投資
それでは順番に見ていきましょう。
40代が貯金5,000万円を達成するための1つ目の方法は、つみたてNISAです。
つみたてNISAとは、毎年40万円が上限となる非課税枠の中で運用して得られた利益が非課税となる制度です。
つみたてNISAの制度を利用せずに株式投資や投資信託などを運用した場合、運用益に対して20.315%の税金が課税されることになります。
つみたてNISAの場合は18歳以上から始めることができ、いつでも解約ができる制度なので効率よく資産を増やしたい人におすすめの制度と言えるでしょう。
知るぽるとが発表している「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」によると、40代の年間手取り収入は以下の通りです。
~500万円 | 500~1,000万円 | 1,000万円~ | 収入がない
無回答 |
|
40代 | 38.5% | 46.7% | 11.1% | 3.6% |
40代の年間手取り収入で最も割合が大きいのは500~1,000万円です。
また、先述した通り貯金割合は年収の10%となるため、40代で貯金や投資に回している金額は年間100万円と想定されます。
つみたてNISAの制度には年間の投資上限枠がある点には注意が必要ですが、年利5%で毎月8万円を積立で運用すると以下のようになります。
4年 | 8年 | 10年 | 20年 | |
元本 | 384万円 | 768万円 | 960万円 | 1,920万円 |
運用益 | 約40万円 | 約173万円 | 約282万円 | 約1,368万円 |
長期間運用することで複利の効果を最大限に得ることができるため、資産の最大化を図る場合には財形貯蓄制度よりも効果的と言えるでしょう。
また、このNISAの制度は2024年から以下のように新しい制度に変わる点には注意が必要です。
改正前 | 改正後 | |
年間投資枠 | 40万円 | 120万円
(成長投資枠と合わせると360万円) |
最大投資枠 | 800万円 | 1,800万円
(成長投資枠の上限は1,200万円) |
投資可能期間 | 2042年まで | 無期限化 |
運用益の非課税期間 | 20年間 | 無期限化 |
40代が貯金5,000万円を達成するための2つ目の方法は、iDeCoです。
iDeCoとは個人型確定拠出年金とも呼ばれ、毎月掛金を拠出して老後資金のために自分で年金を作る制度です。
NISAの制度と同様に運用益が非課税になり、毎月の掛金が全額所得控除になることもiDeCoを利用するメリットです。
たとえば、毎月23,000円拠出している場合には276,000円が所得から差し引かれて所得税や住民税が計算されるため、節税効果も大きい制度と言えます。
ただし、iDeCoは老後に備えることに特化した制度のため、60歳まで現金化することができない点は注意点として覚えておきましょう。
運用益のシミュレーションは先ほど紹介したNISAと同様になりますが、所得控除が受けられる分、老後資金の備えとしてはNISAよりも効率的に資産を増やせるでしょう。
毎月の拠出金額の上限額は以下のように加入者によって異なります。
毎月の拠出額上限 | |
自営業者 | 68,000円 |
会社員 | 23,000円 |
会社員(確定拠出年金以外の企業年金がある場合) | 12,000円 |
公務員 | 12,000円 |
専業主婦 | 23,000円 |
40代が貯金5,000万円を達成するための3つ目の方法は、貯蓄型保険です。
貯蓄型保険は、死亡や高度障害になった際のリスクに備えながら貯蓄ができる制度です。
毎月保険料として支払うことで、満期保険金や解約返戻金としてお金が戻ってきます。
これまで紹介した制度と異なるのは、生命保険としての機能も持ち合わせているため、死亡や高度障害などになった際の保障も受けられます。
ただし、貯蓄型の保険は掛け捨て型よりも割高になる傾向にあることは注意点として覚えておきましょう。
40代が貯金5,000万円を達成するための4つ目の方法は、不動産投資です。
不動産投資ではインカムゲインとキャピタルゲインといった2種類の収益獲得方法があります。
インカムゲインは家賃収入などで安定的な収入を得られる方法で、キャピタルゲインは購入した物件を売却する際の売却益で収益を得る方法です。
キャピタルゲインは不動産の売買市場を把握して購入や売却を行わないといけないため、不動産投資をしたことがない人にとっては難しい投資手法となるでしょう。
不動産投資に興味がある人は不動産投資セミナーや、不動産会社に問い合わせをしてみると良いでしょう。
今回の記事では、40代で貯金5,000万円を達成している人の割合や、おすすめの貯金・投資方法について紹介しました。
40代で貯金5,000万円を達成している準富裕層の割合は、全体の約2.04%であることが想定されます。
しかし、様々な貯金や資産形成の制度を活用することで効率よく資産を増やすことができるため、自分に合ったライフプランを見つめ直すことから始めてみましょう。