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独身者の貯金額はいくら!?600万円の貯金をするためのポイント

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松浦大地

「独身者はどれくらい貯金しているの?」

「貯金するにはどうしたらいいの?」

このように考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そこで今回の記事では、独身者が600万円貯金するためのポイントや制度について紹介しています。

 

貯金をしたいと考えている人にとって有益な情報を記載していますので、是非最後までご覧ください。

 

600万円以上貯金がある独身者は 約3割

知るぽるとが2022年12月に発表した「家計の金融行動に関する世論調査2022年」(単身世帯調査)によると、600万円以上の貯金があると回答した独身者は約3割です。

~600万円 600万円~1,000万円 1,000万円~ 無回答
独身者の人数 1,756人 153人 531人 60人

参照:知るぽると

 

2,500人の回答者のうち、600万円以上と回答したのは合計で684人で、全体の27.36%という結果になりました。

 

ちなみに、2012年に発表された「家計の金融行動に関する世論調査」[単身世帯調査](2012年)によると、以下のような回答となりました。

~600万円 600万円~1,000万円 1,000万円~ 無回答
独身者の人数 1,833人 195人 464人 8人

参照:知るぽると

 

2,500人の回答者のうち、600万円以上と回答したのは合計で659人で、全体の26.36%という結果になりました。

 

この10年で600万円以上貯金があると回答した人数が1%増加していることになります。

 

2019年から流行したコロナウイルスの影響で仕事を失った人が多かった中で、貯金や資産形成の意識が強くなっていると考えられます。

 

独身者は老後資金に向けていくら貯金する必要があるのか?

それでは、独身者は老後資金に向けていくら貯金をしておく必要があるのでしょうか。

 

総務省が2020年に発表している家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)Ⅱ総世帯及び単身世帯の家計収支によると、65歳以上の独身無職世帯の家計収支は以下の通りです。

実収入 可処分所得 消費支出 差し引き
毎月の金額 136,964円 125,423円 133,146円 ▲7,723円

参照:総務省

 

65歳以上の独身者の場合、毎月7,723円の赤字となっていることがわかります。

 

65歳から100歳までの35年間で約330万円不足することになりますが、これまで老後2,000万円問題が話題になっていたことを考慮すると、老後に必要な金額は減ってきています。

 

当然、老後に趣味や娯楽の時間を多く設けたり老人ホームなどに入所する場合には多額の費用がかかるケースもあります。

 

しかし、2020年時点の総務省の調査によると300万円~400万円の貯金があれば不自由なく生活できることがわかります。

独身者が600万円の貯金をするための4つのポイント

独身者が600万円の貯金をするためのポイントは以下の4つです。

 

・貯金の目的を設定する

・毎月の収支を把握する

・固定費を削減する

・先取貯金をする

 

順番に見ていきましょう。

 

貯金の目的を設定する

独身者が600万円の貯金をするための1つ目のポイントは、貯金の目的を設定することです。

 

貯金をするためには、貯金をするための「明確な目標」と「いつまでにいくら貯金したいのか」を設定することが大切です。

 

5年後までに600万円貯金したいのか、30年後までに600万円貯金したいのかによって、貯金の方法などが大きく変わり、明確な目標があれば貯金をするモチベーションにもつながります。

 

具体的な目標として「毎年の自分の誕生日に高級ホテルや高級レストランに行くために1年間で〇〇万円貯金する」のようなものが挙げられます。

 

この高級レストランが6万円なのであれば、1ヵ月5,000円ずつ貯金をすれば1年間で6万円貯金することができます。

 

また、現在30歳で、定年を迎える65歳までに600万円の貯金をしたいということであれば毎月約15,000円貯金できれば35年後に600万円を貯めることができます。

 

このように具体的な目標と時期を設定することで貯金をするモチベーションにもつながるため、まずは目標設定から行いましょう。

 

毎月の収支を把握する

独身者が600万円の貯金をするための2つ目のポイントは、毎月の収支を把握することです。

 

毎月の収支を把握することで、何にどれだけのお金を使っているのかを把握することができ、無駄な費用を削減することにつながります。

 

具体的な方法としては家計簿をつけるのが簡単でおすすめです。

 

家計簿と聞くとお金を使うたびにレシートや領収書をもらってノートなどに1つずつ仕訳して記入していくことをイメージする人もいるかもしれません。

 

この方法では手間になり継続ができなくなるかもしれませんが、現代ではスマホアプリで簡単に家計簿をつけることができます。

 

給与が支払われる口座やクレジットカードの引き落とし口座を設定しておくことで、自動で反映してくれるものもあります。

 

細かい費用の内訳を作る必要はないので、まずは食費や固定費など大きな枠で支出を捉えると良いでしょう。

 

固定費を削減する

独身者が600万円の貯金をするための3つ目のポイントは、固定費を削減することです。

 

毎月の支出の中でまず削減したいのは固定費の削減です。

 

固定費とは、家賃や電気代、通信費など毎月必ず発生する費用のことです。

 

この固定費の削減や見直しをすることで、毎月の支出が大きく減る可能性があります。

 

たとえば、大手キャリアのスマホで契約している人が格安SIMに乗り換えれば月々5,000円以上の節約ができることもあります。

 

毎月の食費を節約するにはスーパーで割引されている食材を購入するなど小さな金額を積み重ねるしかありません。

 

外食を控えて自炊をすることで大きな節約にもなりますが、固定費を削減するほどの効果は得られないでしょう。

 

毎月の支出の中で削減できる固定費がないか、一度見直しをしてみましょう。

 

先取貯金をする

独身者が600万円の貯金をするための4つ目のポイントは、先取貯金をすることです。

 

先取貯金とは、生活費などを支払って余ったお金を貯金するのではなく、収入が入ったらまず貯金をして残ったお金で生活をする方法です。

 

先取貯金をする際に、貯金用の口座を開設して貯金するのも良いですが、いざというときに使ってしまう可能性もあります。

 

そのため、後述する貯金や資産形成などの制度を活用して自分では引き出しづらい環境をつくることで、貯金がしやすくなります。

 

独身者が600万円の貯金を達成させるための4つの制度を紹介

 

独身者が600万円の貯金を達成させるための制度について、以下の4つを紹介します。

 

・つみたてNISA
・iDeCo
・財形貯蓄制度
・貯蓄型保険

 

順番に見ていきましょう。

 

つみたてNISA

独身者が600万円の貯金を達成させるための1つ目の制度は、つみたてNISAです。

 

つみたてNISAとは、毎年40万円が上限となる非課税枠の中で運用して得られた利益が非課税となる制度です。

 

つみたてNISAの制度を利用せずに株式投資や投資信託などを運用した場合、運用益に対して20.315%の税金が課税されることになります。

 

つみたてNISAの場合は18歳以上から始めることができ、いつでも解約ができる制度なので効率よく資産を増やしたい人におすすめの制度と言えるでしょう。

 

このつみたてNISAの制度を利用することで複利で資金を運用することになりますが、600万円に到達するには毎月いくらの貯金が必要なのでしょうか。

 

年利5%の想定で運用開始からの年数別に見ていきましょう。

 

10年 15年 20年 25年 30年 35年
毎月の投資額 38,500円 22,400円 14,600円 10,100円 7,200円 5,300円

参照:モーニングスター

 

長期間運用することで複利の効果を最大限に得ることができるため、600万円に到達させるための期間が長ければ長いほど毎月の投資額が小さくなります。

 

また、このNISAの制度は2024年から以下のように新しい制度に変わる点には注意が必要です。

 

改正前 改正後
年間投資枠 40万円 120万円

(成長投資枠と合わせると360万円)

最大投資枠 800万円 1,800万円

(成長投資枠の上限は1,200万円)

投資可能期間 2042年まで 無期限化
運用益の非課税期間 20年間 無期限化

参照:金融庁

 

iDeCo

独身者が600万円の貯金を達成させるための2つ目の制度は、iDeCoです。

 

iDeCoとは個人型確定拠出年金とも呼ばれ、毎月掛金を拠出して老後資金のために自分で年金を作る制度です。

 

NISAの制度と同様に運用益が非課税になり、毎月の掛金が全額所得控除になることもiDeCoを利用するメリットです。

 

たとえば、毎月23,000円拠出している場合には276,000円が所得から差し引かれて所得税や住民税が計算されるため、節税効果も大きい制度と言えます。

 

ただし、iDeCoは老後に備えることに特化した制度のため、60歳まで現金化することができない点は注意点として覚えておきましょう。

 

運用益のシミュレーションは先ほど紹介したNISAと同様の年数が必要になりますが、所得控除が受けられる分、老後資金の備えとしてはNISAよりも効率的に資産を増やせるでしょう。

 

毎月の拠出金額の上限額は以下のように加入者によって異なります。

 

  毎月の拠出額上限
自営業者 68,000円
会社員 23,000円
会社員(確定拠出年金以外の企業年金がある場合) 12,000円
公務員 12,000円
専業主婦 23,000円

参照:金融庁

 

先ほどのシミュレーションでは、毎月22,400円の積み立て資金を年利5%で運用すると15年間で600万円に到達することになります。

 

つまり、会社員が45歳からiDeCoの制度を活用できればiDeCoの引き出しができる60歳時点で600万円到達することになります。

 

財形貯蓄制度

独身者が600万円の貯金を達成させるための3つ目の制度は、財形貯蓄制度です。

 

財形貯蓄制度とは、この制度を導入している会社に勤務している人だけが利用できるもので、毎月の給与から一定額を天引きして会社が提携する銀行に送金する制度のことです。

 

 

毎月の給与から天引きされるため、自分で貯金用の口座を作成して移動させる手間がかかりません。

 

財形貯蓄制度は一般財形貯蓄と財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄に分けられます。

 

一般財形貯蓄の場合は年齢制限もなく利用できますが、財形年金貯蓄や財形住宅貯蓄が受けられる税制上の優遇が受けられません。

 

財形貯蓄制度を利用する場合には資金を運用するわけではないため、600万円達成させるためには600万円の元金が必要です。

 

30年間で600万円貯金するためには毎月約17,000円の貯金が必要になるため、NISAやiDeCoのような資産運用と比べるとデメリットに感じる部分もあるでしょう。

 

また、会社によっては福利厚生の中に財形貯蓄制度の奨励金制度が設けられている場合もあるため、まずは会社の制度を確認してみましょう。

 

貯蓄型保険

独身者が600万円の貯金を達成させるための4つ目の制度は、貯蓄型保険です。

 

貯蓄型保険は、死亡や高度障害になった際のリスクに備えながら貯蓄ができる制度です。

 

毎月保険料として支払うことで、満期保険金や解約返戻金としてお金が戻ってきます。

 

これまで紹介した制度と異なるのは、生命保険としての機能も持ち合わせているため、死亡や高度障害などになった際の保障も受けられます。

 

注意点として覚えておきたいのは、貯蓄型の保険は掛け捨て型よりも割高になる傾向にあることです。

 

保険の商品や支払う保険料などによっていつ600万円の貯金を達成できるかは異なるため、ライフプランに合った保険商品で積み立てることが大切です。

 

まとめ

今回の記事では、独身者の貯金額や600万円を貯金するためのポイント、制度について紹介しました。

 

600万円以上の貯金がある独身者は3割にも満たないことがわかりました。

 

ただ、多くの人が将来に向けて貯金をしておきたいと考えている中で、様々な制度を活用することで効率的に資産を増やすことができます。

 

まずは自分のライフプランに合った貯金方法を見つけるためにも、お金のプロに相談してみましょう。   a


この記事を書いた人
松浦大地
幼少期や学生時代の学費の工面において窮した経験から、自身のお金のことは自分で考えなければいけないという自衛意識が芽生える...
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