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ボーナスの貯金割合の決め方は? データに基づく目安を徹底解説

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支給されたボーナスをどれくらい貯金するべきか迷っている方は、貯金割合を決めるとわかりやすくなります。

 

例えば、100万円のボーナスを支給された時、貯金割合を50%に設定した場合は50万円を貯金します。

 

また、ボーナスの使い道は貯金だけでなく、投資信託・株式投資などの資産運用に回す選択肢もあるため、検討したいところです。

 

この記事では、ボーナスの貯金割合の決め方をデータに基づき、さまざまなケースにおいてその目安を解説していきます。

 

ボーナスの貯金割合に関するデータ

ボーナスの貯金割合に関するデータを確認していきましょう。

 

まずは、多くの人はボーナスをどのように使うことを考えているかを示したうえで、ボーナスの貯金割合のデータを紹介します。

 

ボーナスの使い道に関する意識調査

ボーナスの使い道は必ずしも貯金であるとは限らないため、2023年6月に支給されたボーナスの使い道に関する意識調査から紹介していきます。

 

使い道 割合
貯金・預金 34.0%
旅行(宿泊) 8.0%
食品 5.4%
外食 5.0%
財形貯蓄 3.8%
衣服 2.5%
ローンの返済 2.4%
投資信託 2.1%
旅行(日帰り) 2.0%
株式 2.0%
特にない 7.2%
支給されない・わからない 47.7%

株式会社ロイヤリティ マーケティング『第58回 Ponta消費意識調査 2023年6月発表』より筆者作成

 

支給されない・わからないという回答を除いて、貯金・預金がボーナスの使い道として高い割合に位置していました。

 

旅行や外食など、娯楽費にボーナスを使用する割合も一定数存在しますが、投資信託・株式投資など、貯金・預金とは異なる形で将来に備える資産運用にボーナスを回す方もいました。

 

ボーナスの使い道は多くの場合、財形貯蓄を含む預金・貯金に回していることが調査結果からわかります

 

ボーナスの貯金割合に関する意識調査

ボーナスの貯金割合に関するデータは以下のとおりです。

 

貯金割合 割合
25%未満 14.2%
25%~50%未満 27.8%
50%~75%未満 25.3%
75%以上 32.7%

株式会社ロイヤリティ マーケティング『第58回 Ponta消費意識調査 2023年6月発表』より筆者作成

 

ボーナスの貯金割合は、50%以上で6割近くを占める結果となりました。

 

75%以上のなかにはボーナスの全額を貯金する人も一定数存在すると考えられます。

 

一方で、一定の貯金割合でほかのことにもボーナスを使用する、25%~50%未満の方は75%以上貯蓄割合の次に多くなっています。

 

データでは75%以上の貯金割合が一番多くなりましたが、必ずしも75%以上の貯金割合で貯金しなければならないわけではありません

 

データはあくまで参考にとどめながら、ご自身の状況にあわせて適切なボーナスの貯金割合を決めることが重要です。

 

ボーナスの貯金割合の決め方

ボーナスの貯金割合の決め方に関するポイントは3つあります。

 

・生活費を月収で賄えている場合は余裕資金と考える
・貯蓄率をもとにボーナスを貯金する
・貯金だけでなく資産運用に回すことも検討する
それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

生活費を月収で賄えている場合は余裕資金と考える

ボーナスを貯金するうえで大事なことは、生活費を月収で賄えている状況にあるかどうかです。

 

ボーナスがない状態では貯金がまったくできていない場合は、生活費は賄えている状況にあっても、なにかがあればマイナスになることが考えられるため、できれば全額を貯金に回しておきたいところです。

 

万が一にも賄えておらず、貯金を崩している状態にある場合は、ボーナスの一部を生活費にまわしながら、残りを貯金するようにしましょう。

 

一方で、月収で生活費を賄いながら、毎月の貯金が十分にできている場合は、ボーナスは余裕資金と考えられます。

 

必ずしも全額を貯金に回す必要はないかもしれませんが、ご自身が決めた割合で貯金しながら、5年以内に使用する予定がない資金であれば資産運用に回すことも検討したいところです

 

貯蓄率をもとにボーナスを貯金する

全額を貯金に回すのではなく、一部を別の用途に使用したい場合は、普段の貯金にも利用できる貯蓄率の考え方をもとにボーナスを貯金しましょう。

 

貯蓄率とは手取りの収入に対して貯金ができた割合を示す指標であり、一般的には30%~50%を目安にして貯金を進めていきます。

 

これをボーナスの貯金割合に適用するのであれば、普段の貯蓄率の目標を30%にしている場合は、100万円のボーナスを支給された時、最低でも30万円を確保して貯金することになります。

 

貯蓄率の考え方はボーナスの貯金だけでなく、普段の貯金でも役立つため、この機会にボーナスの貯金だけでなく、普段の貯金の方法を見直してもよいでしょう

 

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貯金だけでなく資産運用に回すことも検討する

ボーナスを貯金するにあたって、まとまった額を貯金することになりますが、貯金したボーナスを5年以内に使用する予定がない方もいることでしょう。

 

ライフプランにおいて数年以内に住宅の購入や子どもの教育費などを理由にまとまった資金が必要になる場合は、その額を確保しておきたいところです。

 

しかし、貯金したお金を近い将来において使用する予定がない場合は、貯金として確保するだけでは現在の定期預金では利息が付きにくいことから、長期を前提にした資産運用で運用した方が利益を期待できます。

 

資産運用にはリスクが伴いますが、できる限りリスクを抑える運用方法と投資先を選べば、長期間にわたって運用するほどリスクを抑えやすくなります。

 

貯金を予定しているボーナスが近い将来に使用する予定がない余裕資金の場合は、全額またはその一部だけでも資産運用に回す選択肢もあるため、資産形成をするなら貯金以外の方法にも目を向けることが重要です

 

年代別に考えるボーナスの貯金割合の目安

年代別に考えるボーナスの貯金割合は、貯蓄率をもとに目安を考えるのがよいでしょう。

 

総務省が発表する参考になる貯蓄率の平均データは以下のとおりとなっています。

 

年代 貯蓄率
20代以下 46%
30代 44%
40代 40%
50代 34%
60代 23%

総務省 家計調査 2022』より筆者作成 小数点第1以下を切り捨て

 

20代のボーナスの貯金割合

20代は独身や実家暮らしの方も多いため、貯蓄率をもっとも高く設定しやすい年代です。

 

そのため、ボーナスの貯金割合も50%に近い高い水準に設定可能であり、余裕があるなら全額を貯金しても良いでしょう。

 

一方で、普段の貯金が貯蓄率50%に近い水準でしっかりとできており、まとまった資金を必要とするご自身の年収の向上につながる体験や、20代にしかできないことをに挑戦したい場合は、ボーナスを必ずしも貯金する必要はないかもしれません。

 

貯蓄率をもとにした貯金割合の目安としては50%程度になりますが、自己投資や資産運用を含めた将来につながるものに出費をしたい場合は、もっともボーナスを使用しやすい年代であることを忘れないようにしましょう

 

30代のボーナスの貯金割合

30代は20代よりも貯蓄率は下がりますが、ご自身の状況によってはボーナスの貯金割合を高められます。

 

結婚・出産・住宅購入などのライフイベントを経験することが多い年代となっているため、特定のライフイベントを予定している方はまとまった資金を用意するためにボーナスの貯金を積極的におこなった方がよいでしょう。

 

貯蓄率に基づく貯金割合の目安は40%程度であり、ボーナスの貯金を含めてライフイベントで発生する出費に備えるようにしてください

 

40代以上のボーナスの貯金割合

40代以上になり、50代、60代となっていくと貯蓄率の平均は下がっていきます。

 

結婚して子どもが生まれ、さまざまなことにお金がかかるようになるため、貯金する余裕がなくなり、生活費もボーナスに頼る家庭が増えていきます。

 

貯蓄率は30%~40%を目安と考え、貯蓄率を目安にボーナスの一部を貯金に回すことを目標にしましょう

 

世帯人数で考えるボーナスの貯金割合の目安

一人暮らし、夫婦などの2人の世帯、3人以上の世帯にわけて貯金割合を考えていきましょう。

 

総務省が発表する世帯人数に関する貯蓄率のデータは以下のとおりです。

 

世帯人数 貯蓄率
1人 41%
2人 31%
3人 37%
4人 39%
5人 34%
6人以上 28%

総務省 家計調査 2022』より筆者作成 小数点第1位以下を切り捨て

 

一人暮らしの貯金割合

一人暮らしの方は、世帯人数が2人以上の家庭と比較しても、貯金割合は高めに設定できます。

 

ボーナスの貯金で考えることは、今後、どのようなライフイベントを計画しており、近い将来に必要な資金があるかどうかになります。

 

近い将来に必要な資金がある場合は、貯金割合をできる限り高く設定して、必要な貯金の準備をするようにしましょう。

 

データによる貯蓄率の目安は40%程度となっていますが、今後のライフイベントの有無や、余裕資金の多い場合は資産運用を検討するなどの選択肢もあるため、人によって貯金割合は大きく異なります

 

夫婦で暮らす家庭の貯金割合

夫婦で暮らす2人の世帯などでの貯金割合は、予定しているライフイベントなどから出費が増えやすい世帯であるために、低くなりやすいです。

 

特に住宅購入による住宅ローンの返済をおこなっている場合は、貯蓄率は減少しやすくなるといえるでしょう。

 

貯蓄率は30%程度と目安が低くなっているため、出費の多い家庭では無理のないように、ボーナスの貯金は一定の割合のみにとどめるようにしましょう

 

また、一人暮らしとは異なり、ボーナスの用途は夫婦で相談する必要があるため、高い貯金割合の設定が場合によっては難しいかもしれません。

 

3人以上の世帯の貯金割合

子どもが複数人いる3人以上の世帯は、データでは2人の世帯と比較すると貯蓄率は高くなっています。

 

しかし、子どもの教育費にお金を使うことを考えれば、ボーナスの貯金割合を必ずしも高められない事情もあるため、必ずしも夫婦2人の時よりも貯蓄率を高めに設定する必要はありません。

 

貯蓄率は夫婦で暮らす場合と同様に30%程度を目安として、ご家庭の状況にあわせて設定するようにしましょう

 

ボーナスで始める資産運用

ボーナスの全額や一部を資産運用に回す方法で始められる資産運用を3つ紹介します。

 

・投資信託
・株式投資
・実物資産(アンティークコイン・ウイスキーカスク)

それぞれ詳しく解説します。

 

投資信託

投資信託は、意識調査からも預金や財形貯蓄の次に、運用先として高い人気があった資産運用の方法です。

 

ボーナスを資産運用のプロが運用し、得た利益を投資家に還元する方法であることから、投資の知識がなくても資産運用を始められます。

 

投資額はボーナスのようにまとまった資金から、商品によっては100円の少額から始められるため、敷居が低いところも魅力です。

 

ただし、ボーナスをまとめて運用する場合は、購入タイミングによっては元本割れのリスクがあることから、ボーナスを一括で投資信託で運用する場合は注意が必要です。

 

ボーナスを原資として毎月一定額を投資する方法にすれば、投資信託の購入価格が平均化されて、ボーナスによるまとめ買いで高値で購入してしまうリスクを避けられます。

 

ボーナスの投資先としては、まとまった資金を投資することにリスクはあるものの、購入タイミングを分散させるなどの工夫をすれば、できる限りリスクを軽減して投資信託への投資が始められるでしょう

 

株式投資

株式投資は、意識調査でも投資信託の次に人気の高い資産運用であり、1単元の株式の購入にはボーナスのようなまとまった資金を必要とします。

 

日本株は基本的に100株を1単元として購入するため、株価1,000円の株式を購入するためには1,000円×100株=10万円が必要です。

 

1単元の購入に一定の資金が必要であるため、まとまった資金が得られるボーナスという機会に株式を購入することは理に適っているといえるでしょう。

 

ただし、投資信託と同様に株価の下落による元本割れのリスクがあり、投資先も自分で選択する必要があることから、投資初心者にはハードルの高い資産運用となっています。

 

ボーナスを運用するなら、ある程度ご自身で投資の勉強をしてから、株式投資を始めるようにした方が良いでしょう

 

実物資産(アンティークコイン・ウイスキーカスク)

ボーナスの運用先は必ずしも株式や投資信託のようにメジャーな投資先を選択しなくてはならないわけではありません。

 

長期の資産運用に適したアンティークコインやウイスキーカスクなどの実物資産への投資も、ボーナスの運用の選択肢の一つになります。

 

アンティークコインは、一般的に100年以上前に発行されたコインのことを指し、その希少性の高さから高値で取引されています。

 

アンティークコインの希少性の裏付けは減ることはあっても増えることはない性質と、世界中に存在するコレクターの存在があり、長期的に保有するほど価値が成長する資産といわれることがあります

 

価格はアンティークコインの種類によって異なり、1,000万円以上するコインもあれば、100万円から購入できるコインもあり、10万円以下で購入できるコインも存在しているため、ボーナスの額によって選びやすいといえるでしょう。

 

ウイスキーカスクは、一般的に酒店などで販売されているボトル詰めされたウイスキーとは異なり、熟成過程の樽に入った状態のウイスキーを購入する投資方法です。

 

ウイスキーの価値は樽で熟成された年数によって決まるため、30年熟成させたウイスキーは5年熟成させたウイスキーよりも価値が高まることから、長期の資産運用に適した商品であるといわれることがあります

 

ウイスキーカスクは、英ポンドで取引されることが多くなっていますが、日本円に換算すると50万円程度で購入できる樽もあり、ボーナスの額によっては購入できる商品です。

 

どちらも必ずしも価格が上昇することは保証しておらず、為替による差損のリスクはありますが、10年以上の長期的な資産運用によって結果を出しやすい運用方法であるといえます。

 

まとめ

ボーナスの貯金割合について解説しましたが、必ずしも全額を貯金に回すと構えることなく、ご自身の状況にあわせて貯金割合を設定することが重要です。

 

また、必ずしも貯金だけにボーナスを回すのではなく、余裕資金に関しては資産運用に回すと将来的に必要な資金を確保しやすくなります。

 

適切なボーナスの貯金割合について専門家から意見を貰いたい場合や、ボーナスを利用した資産運用に迷っている方は、家計の金融の専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)への相談も検討してください。


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