中古マンションは、空き家になっている部屋に住むため、入居までのスピードが早いのが特徴です。早めの入居を希望している場合は、スムーズな手続きをするためにも、購入の流れを把握しておきましょう。
この記事では、中古マンションの購入の流れを解説します。入居までの期間と購入時のポイントを押さえて、狙っている中古マンションを手に入れましょう。
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中古マンションの購入を考えてから、実際に入居するまでの期間は、約2〜3カ月程度が一般的です。およその予算が決まっていたり、物件の候補が決まっていたりといたりと、めどが立っている方であれば1カ月で入居するケースもあります。
具体的な期間は、下記が目安です。
中古マンションの購入の流れ | 期間の目安 |
物件探し | 2週間〜1カ月程度 |
物件の検討・決定 | 2週間〜1カ月程度 |
契約・融資手続き | 1週間〜2週間程度 |
物件の引き渡し | 1週間程度 |
引越し | 1週間〜2週間程度 |
ただし、最速で入居したい場合でも、連休や繁忙期は引越し業者の手配ができないケースも少なくありません。よって、1カ月程度で入居を考えている方は、同時進行で進める必要があるため注意が必要です。
入居までの期間の計画を立てたら、中古マンションの購入の流れを確認しましょう。どのような流れか確認し、スムーズに手続きを進めていきます。
中古マンションの購入の流れは、大きく分けて9つのステップに分けられます。では、入居するまでの流れを見ていきましょう。
まずは、中古マンションの購入にかけられる予算とエリアを決めましょう。予算は、マンションは住宅ローンを組んで購入するのが一般的なため、購入するときに支払う諸費用や頭金のほかに、毎月の返済額を決める必要があります。
マンションの購入予算は、年収の3〜7倍が目安です。無理のない返済をしたい方や、ライフステージによって出費が増える場合や低めに設定することをおすすめします。
また、エリアは、通勤や生活環境、将来の生活スタイルや家族構成の変化から長期的な視野で考えるのが大切です。希望エリアに周辺環境やアクセス状況、学校や医療機関の有無など、生活に必要な施設やサービスが整っているかをチェックしましょう。
マンションを決めた後に不便であることが分かった場合、また最初から決め直す必要があるため、最初に調べておくことをおすすめします。
予算と希望エリアが決まったら、それを元に物件を探しましょう。インターネットの不動産情報サイトや不動産アプリなどを活用して、条件に合った物件をリサーチします。
この際、少しでも予算から外れていたり希望エリアから離れていたりと、決めていた条件と違った場合でも除外するのはおすすめしません。一つに絞ってしまうと、問い合わせたときには、物件が埋まっている可能性もあるからです。
また、実際に足を運ぶと印象が変わる可能性もあるため、できるだけ幅広く候補を見つけるようにしましょう。自分のニーズに適した物件探しをするためにも、複数の物件の比較検討が大切です。
複数の気になる物件を見つけたら不動産会社に問い合わせましょう。入居を急いでいる場合は、最初から不動産会社にリサーチしてもらうのも方法の一つです。
不動産会社に気になる物件の情報を詳しく紹介してもらい、興味があれば内見の予約を入れます。
住みたいマンションの特徴や年齢層、価格や返済計画など細かく紹介してもらえるので、気になる点があれば積極的に質問するのがよいでしょう。もし、思っていた物件と違うと感じた場合は、自分の好みや条件を伝えて、再度探してもらうのをおすすめします。
実際に見てみたい物件が見つかったら、内見の申し込み予約をしましょう。内見は土日・平日問わずやっているケースが多いので、仕事がある方でも安心です。ただし、契約は早いもの勝ちなので、志望度が高い中古マンションがある場合は早めをおすすめします。
内見では、実際に物件を見学し、間取りや設備、周辺環境などを確認できるため、自分の目で物件を確認できるのがメリットです。内見当日は、不動産会社の担当者が案内をしてくれるので、物件の特徴や状態を詳しく聞いておきましょう。
今の自宅から車で向かうのではなく、駅から実際に歩いてマンションに向かったり、内見前後に近所を散歩したりと自分が暮らすイメージが湧くか判断しながら進めるのがおすすめです。
内見で納得のいく中古マンションが見つかったら、住宅ローンの事前審査に申し込みます。住宅ローンを借入して中古マンションを購入する場合は、事前審査が必要です。事前審査では、自身や家族の収入、借入金などの情報を提出し、ローンを借りられるか銀行や信用金庫などの金融機関が審査します。
ここで、もし別の支払いを滞納していた場合や、直近数年で債務整理をしていた場合は審査落ちする可能性が高いので注意しましょう。審査の際は信用情報機関に照会するので、年収面では問題ないのに審査落ちした方は、信用情報に問題があるケースが考えられます。
また、住宅ローンは金融機関によって金利が異なるため、条件や返済プランを確認しておくこと重要です。より有利な条件でローンを借入するためにも、必ず複数の金融機関を比較しましょう。
無事に住宅ローンの審査に通過したら、売買契約をします。売買契約は、物件の売主と買主が契約内容を取り決め、不動産の所有権を譲渡する手続きです。契約内容には、物件の価格や引き渡し時期、取引する建物の住所や引き渡し時の状態などが記載されています。
不動産会社の宅地建物取引士から物件の詳しい説明を受け、重要事項説明書などの書類を受け取りましょう。売買契約の際には、契約書の内容をよく理解し、不明点や疑問点があれば遠慮せずに質問するのが大切です。
また、契約後のキャンセルは難しいため、慎重に考えてから契約をしましょう。
売買契約をした後は、審査に通過した住宅ローンの契約をしましょう。
住宅ローンの契約手続きでは、金融機関との間で借入契約を締結します。契約書には、借入金額や金利、返済期間や返済方法などの融資条件が記載されています。住宅ローンには抵当権や保証人が設定されているため、もし返済不能に陥った場合、どのような影響があるのか必ず確認しておきましょう。
また、住宅ローンの契約手続きは時間がかかる場合が多いので、余裕を持って手続きを進めるのがおすすめです。
住宅ローンの融資を受けたら、不動産会社に物件の代金を支払いましょう。具体的には、売買代金や諸費用、税金などの支払いがあります。また、不動産登記手続きは、所有権を得てから1カ月以内に済ませなければいけないため、同時に進めるのが一般的です。
支払いや手続きが完了すると、物件の引き渡しをして所有権が購入者に移ります。物件の引き渡しは、不動産会社が立ち会って、物件の状態を確認し、鍵や物件に関する重要事項の説明をするので、不明点や問題点がないか確認しながら進めましょう。
すべての手続きが完了したら、いよいよマイホームへの引越しです !
入居日が決まったら、荷造りや引越し業者の手配など、引越しに必要な準備を整えましょう。同時に、退去の手続きと入居の手続きをする必要があるので、各種住所変更や住民票の届出などを済まる必要があります。
また、引越しをする最低1カ月前には、現住居の大家さんに退去の連絡を済ませましょう。物件によっては、2カ月前に伝えなければいけないので、賃貸契約書を確認して早めに行動するのがおすすめです。
狙っている中古マンションを内見して、気になる点が見つかったら、リノベーションを検討する方も少なくありません。購入と同時にリノベーションを希望する場合は、リノベーションの手続きの流れも確認しておきましょう。
ここからは、中古マンションの購入時にリノベーションする場合の流れを解説します。
まずは、希望の中古マンションがリノベーションを許可しているか確認しましょう。物件の管理規約や自治体の条例から、リノベーションに関する制限や条件を調べる必要があります。特に、外観の変更や大規模な改修を考えている場合は、制限があるケースが多いので注意しましょう。
また、マンションの構造や設備状況を調査し、建物の構造や耐震性能、配管や電気設備の状態から、リノベーションに必要な工事が可能か判断します。自治体によっては、リノベーション工事に関する許可が必要な場合があるので、不動産会社に確認しながら進めましょう。
リノベーションの許可が下りたら、リノベーションしたい部分を具体的に決めましょう。キッチンやバスルーム、トイレや壁の素材など、改修を希望する箇所をリストアップします。
デザインの変更やバリアフリー化など、リノベーションする目的に合わせて、具体的なイメージを持つとよいでしょう。また、内容によっては高額になるので、予算や住宅ローンの返済計画を考えた上で決める必要があります。
不動産会社によっては、デザイン案やリノベーションの例を紹介してくれるケースもあるので、積極的に質問してみましょう。
リノベーションしたい場所が決まったら、リノベーションを依頼する不動産会社をリストアップしましょう。インターネットの口コミや評判、実際の施工事例から信頼性や実績、価格帯を比較して選ぶのがおすすめです。
中古マンションを購入した不動産会社に依頼すると、少し価格を下げてリノベーションしてくれるケースもあります。予算を抑えたい場合は交渉するのもよいでしょう。
また、提案内容や価格だけではなく、工期やアフターサポートなども踏まえて、最終的に依頼する不動産会社を決定しましょう。
依頼する不動産会社が決まったら、リノベーション工事の具体的なスケジュールや工程が組み込まれます。確認して、問題なければリノベーション工事スタートです。
このとき、不動産会社に任せきりにしないで、定期的に現場を確認して進捗状況や工事内容をチェックしましょう。意見や要望を反映させながら進めることで、理想のリノベーションを実現できる可能性が高くなります。
当然ですが、工事期間中は入居できないため、リノベーション工事が終わった後に入居となるので注意しましょう。
中古マンションを購入するにあたって、大切なポイントは全体的な支払い計画と建物の状態です。
初期費用の予算や中古マンション自体の価格は予想していても、修繕積立金やリフォーム・リノベーション費用など、中古マンションならではの出費は予想外に思う方は少なくありません。
もし、途中で返済計画が頓挫した場合は、マイホームが差押えになり、手に入れたマイホームを手放すことになります。最悪の事態を防ぐためにも、必ず細かい支払い計画を立てておきましょう。
また、中古マンションは、建物の状態も重要です。築年数や管理状況などによっては、将来の出費に直結します。また、資産価値が急激に落ちてしまい、資産として価値がないと判断されてしまう可能性もあるでしょう。
入居までのスピードを早めたいからと、リサーチを怠ってしまうと、後悔する恐れもあります。中古マンションを購入する流れで、必ず候補の物件は念入りにチェックしておきましょう。
この記事では、中古マンションの購入の流れを解説しました。中古マンションは、すでに入居者がいるマンションの空き家を売っているため、すぐに入居できるのがメリットです。
スムーズに手続きを進めるためにも、購入の流れを確認し、パートナーや不動産会社と協力して進めましょう。
弊社では住宅購入前後に特化したお金の相談を承っております。予算に合った中古マンションの選び方が知りたい方や、中古マンションの支払い計画を立てたい方はお気軽にお問い合わせください。